東京都山岳連盟 岩登り教室 2004年度

【参 加 経 緯】
 ある程度の岩稜尾根も縦走していた。 更なるバリエーションルートへの憧れを抱きつつ、踏む出せないでいた。 課題はいわゆる「岩登りの基礎技術」の習得であった。
 所属する山の会も都岳連に加盟して2年目を迎えていた。
 こうしてプロガイド主催の岩登り教室(半年程度のコース)等を検討していた。都岳連の岩登り教室も検討した。 概ねプロガイド主催の方が、都岳連のものより高額であった。
 単純な我々は、都岳連を選択した。 しかし、プロガイド主催のものより安いとはいえ、1名7万円で×2名の出費は、決して安くなかった。
 半年間の各課題で、なるべく経費節減できるように、工夫しようと考えていた。 しかし、団体行動を基本としているため、思うに任せない状況だった。
 ところが、都岳連とその講師の方々は、非常に献身的で明朗会計、おまけに清貧と言うか無駄遣いの無い方々で多いに助かった。
 結果的に、内容の充実に対して非常に安上がりな教室で、これから始めようと検討している方にお勧めできるものと実感した。

@目 的
 槍ヶ岳北鎌尾根に続くバリエーションルートを安全に登攀する技術習得
A目 標
 北穂東稜ルート、前穂北尾根、谷川岳3級程度で経験を積む。
 最終的には北岳バットレス第四尾根を登攀。
 又、剱岳北方稜線、唐松岳不帰ノ剣、甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)〜鋸岳、剱岳周辺諸ルート登攀合宿を積極的に計画し早期の実施に励む。
B注 意
 尚、基本的にはプロガイド・ツアーは、出来るだけ避けるものとし、経験者の同行が可能であればお願いするが、いわゆる我がパーティでの登攀を基本とする。
 経験者との同伴においても、責任は問わず自己責任を確立した形態でのパーティ編成を心掛ける。

【講 習 内 容】
 スタートしてみると自信は脆くも崩れ去り課題の山積する有様だった。 実技@の三つ峠ではロープにぶら下がって、漸く引き上げられる始末で、腕に過大な負担を残し、帰りの際には全身筋肉痛で手足の利かない状態だった。 此れは最も基本的な「足で登る」と言う事を理解しておらず、腕で登ろうとしていた事の限界を実感できた。
 教室の課題には、「安全に楽しく」がありトップロープや懸垂下降、自己吊り上げ、自己脱出などロープ、ATCの操作をクドイ程教えられた。 それでも日頃使う機会が殆ど無いため身につくまでには時間が掛かったと思う。
 実技もAB・・・と、段階的に難度を増して、課題もクリアしていかなければならない。
なかなか思うように出来ずにもどかしくもあるが、基本の安全技術習得に心掛けた。
 大詰めを迎え「マルチピッチ」課題で三つ峠に再来した時は、流石に4ヶ月の成果が発揮され、始めた頃は無理だったようなルートを登る事が出来て、大きな自信になった。 二日目に無事、山頂に達した時は、達成感に包まれて至福を感じられた。
 最後の実技は、総合的な復習であったがその中で5.11aのルートにも挑戦した。 結果は無残にも殆ど歯が立たない状況で前回迄の自信も崩れ去るものだった。
 そんな中、主任講師の大西先生が模範の登りを見せてくれ、大変参考になった。 そして、その模範登攀も苦戦を強いられながら、漸くクリアしていく様子にホッとさせられた。  私も経験を積んでいけば、遠からず登攀可能であろうと慰めた。

【今 後 の 取 り 組 み】
 今回の教室は、あくまでも基礎の習得である。 目指す目標のバリエーションルートに挑戦するためには、より一層の技術習得と経験の積み重ねが必要であると実感している。
 まさに「本番は、これからだ!」と、思いを新たにしているところです。

最後に今後の交流の推進を願い自己紹介がてら簡単なプロフィールを紹介させていただきます。

西さん 47歳 埼玉県川越市在住
勤務地:東京都新宿区
HP http://www.nishihiro.com
mail itsuo@nishihiro.com

所属山の会:浦和南山の会
(例会:毎月第4木曜日、JR南浦和駅周辺で、20:00〜22:00)
URL http://urawaminami-hp.hp.infoseek.co.jp/
ML minami-ml@uinet.or.jp